それはこのバイクがどんなスキルのライダーとも対話が成立するという意味。
3つのモードはそれぞれの違いが体感できるほどに明確化され、そのモードの名称通りの機能を果たす。
レインモードは土砂降りの雨の中でグルービング(タイヤの溝)の殆どないドライ用ハイグリップタイヤでもしっかりとした接地感をライダーに与えてくれる。
スロットルをわざとラフに開け、リヤタイヤが空転し始めてもトラクションコントロール(DTC)が機能し、滑りを収束させてしまうのだ。
これはサーキットだけでなく一般道やワインディングなどでも実に有効な機能と言えるだろう。
雨でなくとも気温の低い時期のワインディングなどでは、このレインモードの設定がリスクを確実に軽減してくれるはずだ。
そして、スポーツモードとレースモードはそれぞれにエンジンの出力特性とトラクションコントロールの設定がハイスピード設定となり、この2つのモードにおいても明確な色分けが成されている。(フロントリフトを抑えるウイリープロテクションやブレーキング時のリヤタイヤの浮き上がりなども同様にコントロールされる)
更に過激なライディングを求めるのであれば、サーキットユースに限定されるが、オプションの安価なパーツを購入し、誓約書をとり交わすことで、スリックモード(驚異の193馬力)という異次元の世界を手に入れることも可能だ。(但し、このモードになるとDTC及びレースABS、ウイリープロテクションなどの電気制御は解除される)
そう、S1000RRは人を選ばないリッタースーパースポーツなのである。
限られたライダーを対象にした代物ではなく、広く様々なライダーがスポーツライディングを安全に堪能することの出来る希有なバイクなのである。(ビギナーからエキスパートまで楽しめる様々な顔(機能)を持つバイクという感じかな・・)
ドライ、セミウエット、ウェットと全くコンディションの違う状態で乗った今回の2日間の試乗はものすごく有意義なものだったし、改めて自分の中でBMWというメーカーのバイク作りに対する考え方が明確になった日でもあった。
スーパースポーツバイクの購入で迷われている方にはとにかく試乗をお薦めする。
何故ならDTCをはじめとする各種電気制御機能はレインモードであれば低速域でも体感することができるから。
MSPのサーキットイベントでも積極的にこのS1000RRの試乗などを取り入れていきたいと思っているので、興味のある方は是非、ご活用頂きたい。
